科学研究費助成事業(基盤研究C)に採択されました

2024/4/4 1分で読める

研究課題『リーダーシップ、多様性、心理的相互作用を考慮した最適チームの理論・実験研究』が、令和6年度の科研費 基盤研究 C に採択されました。この研究課題は、

私がこれまでに行ってきた「チーム」に関する理論研究をさらに発展させ、サーベイ実験やラボ実験と組み合わせることで、企業や教育・行政組織など、様々な組織における「望ましいチーム」を解明するための研究課題です。

企業や組織内の多岐にわたる活動は「チーム」によって行われます。経済学においてはゲーム理論や契約理論、実験経済学などの分野が、チームに内在する「ただ乗り(社会的手抜き)」の問題や、それへの対処のための報酬や懲罰システムが研究されてきました。しかしながら、リーダーやメンバーの性格的特性や認知能力、その多様性や、メンバー間の人間関係の形成などの現実的なファクターが、チームの効率性に及ぼす影響においては、数理モデルに基づく理論や実験的研究の蓄積が十分であるとは言えません。

この研究課題では、(1) リーダーの性格や認知能力がチームの効率性に与える影響、(2) メンバーのスキルや経験、性格特性の多様性が、チーム内の戦略的・心理的な相互作用を通じてチームの効率性に及ぼす影響、(3) メンバー間の社会的交流がチームの短期的・長期的効率性に与える影響 、という3つの観点からの理論・実験的分析を行うことで、企業や教育・行政組織など、様々なチームのマネジメントに対し有益な知見を得ることを目的としています。

審査員の先生方、また貴重な研究資金の負担者でもある皆様方に、深く感謝するとともに、研究成果を社会に還元できるよう努めます。