拙稿 Buchholz, W. and Hattori, K. (2026) “Strategic Self-Handicapping to Induce Rival Mergers” の簡単な解説。
研究の背景
企業は通常、生産能力を高め、販路を広げ、様々なコストをカットすることで競争力を高めようとします。反対に、工場を閉鎖したり、少なからず利益の出ている市場から撤退したりする企業を見ると、何か苦しい事情があるのだろう、と想像します。
本研究では、自らの競争力を落とすことが、業界再編(ライバル企業の合併)を促し、結果として自社の利益を増やすことにつながる可能性について理論的に考察します。
もっと読む...拙稿 Hattori, K. and Yoshikawa, T. (2026) “Profit-Increasing Entry and the Low-Entry Trap under Coopetition” の簡単な解説。
研究の背景
新しいライバルの登場は、既存の企業にとって歓迎しにくい出来事です。同じ顧客を奪い合う企業が増えれば、一社あたりの利益は減る。通常は、そう考えます。
しかし企業は、顧客を奪い合うだけでなく、市場そのものを一緒に育てることもあります。観光地のホテルや飲食店が地域の魅力を発信する。メーカーが商品分野全体の認知度を高める。事業者が、顧客を呼び込む共通の基盤に投資する。こうした場面では、新規参入者はライバルであると同時に、市場を育てる活動の新たな担い手でもあります。
もっと読む...2026年8月26日〜28日、ドイツのUniversity of Mannheim にて開催された EARIE 2026 (European Association for Research in Industrial Economics) にて、論文 “Endogenous Finance and Policy Interactions: Monetary Policy, Financial Regulation, and Competition Policy” を報告しました。
もっと読む...拙稿 Hattori, K. (2026) “Performance Attribution, Knowledge Transfer, and Team Formation” の簡単な解説。
研究の背景
企業は、社員同士が教え合うことに多くを期待しています。新人研修、OJT、ペア作業、メンタリングなど、組織のなかの学習の多くは、研修部門ではなく隣に座っている同僚から生まれます。
しかし、こうした学び合いは自動的には起きません。教える側にはコストがあります。教えている間は自分の仕事が止まりますし、それ以上に見落とされがちなのは、教えることが相手と自分との組織におけるポジションの差を縮めるという点です。
もっと読む...拙稿 Hattori, K. (2026) “Working Harder, Playing Safer: Mutual Concern and Risky Experimentation in Teams” の簡単な解説。
研究の背景
企業や組織では、メンバーがチームの目標を共有し、お互いの成果を気にかけるようにすることが重視されています。仲間のことを気にする人ほど、チームのために一生懸命働いてくれそうです。実際、チームの結束や社会的なつながりが努力やチーム・インセンティブの効果を高めることは、これまで多くの研究でも指摘されています。
しかし、仕事には「どれだけ頑張るか」だけでなく、何に頑張るかという問題があります。
もっと読む...拙稿 Hattori, K. (2026) “Enforceability Reverses the Effect of Bargaining Power on Team Performance” の簡単な解説。
研究の背景
職場では、「誰がどれだけの仕事を負担するのか」をメンバー同士の直接的な話し合い(交渉)で決めることがあります。チームでは、発言力や存在感の大きさ、声の大きさ、交渉の上手さなどによって、メンバー間の交渉力に差があるのが普通です。交渉力の強い人は自分の負担を小さくし、そのぶん弱い人に仕事を多く割り振ることができたりします。
では、こうした交渉力の格差はチームの成果を高めるのでしょうか、それとも下げるのでしょうか。
もっと読む...拙稿 Hattori, K. (2026) “The Sharing Trap: Duplicate Work and Coordination in Teams” の簡単な解説。
研究の背景
チームで働いていると、メンバーが知らないうちに自分と同じ作業をしていた、ということが起こります。防ぐ方法は単純で、「自分は今このタスクをやるつもりだ」と情報共有をすれば良いのです。共有ドライブもプロジェクト管理ツールもSlackもあり、一回の書き込みで全員に届きます。それでも時に情報共有がおそろかになり、チーム内での重複作業はなくなりません。
もっと読む...EconStor にて、論文 “The Sharing Trap: Duplicate Work and Coordination in Teams” をワーキングペーパーとして公開しました。
もっと読む...拙稿 Hattori, K. (2026) “The Finisher’s Paradox: Handoff Quality in Deadline-Constrained Teams” の簡単な解説。
研究の背景
チームでの仕事はしばしば、メンバーが途中まで作業をし、それを完成させる人へと手渡されます。部下の資料を上司が仕上げる、若手の原稿をシニアが投稿できる形にする。このとき、受け取る「仕上げ役」(上司やシニア)が有能であることは、当然チームの強みに思えます。しかし本研究が示すのは、締切のあるチームでは、仕上げ役が有能になるほど、完成品の質がかえって下がりうるということです。
もっと読む...EconStor にて、論文 “The Finisher’s Paradox: Handoff Quality in Deadline-Constrained Teams” をワーキングペーパーとして公開しました。
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